【賃貸物件】宅建士が解説!契約金・初期費用を見積りしてみよう

賃貸物件初期費用

こちらは、賃貸物件の契約金・初期費用の出し方についての記事です。

一人暮らしをしたいんだけど、契約金・初期費用っていくらかかりますか?
この物件の見積もりを出してください

賃貸物件を探している方、引っ越しするためにこれから貯金を始める方からよくお問い合わせをいただきます。

とりあえず家賃、敷金と礼金。家賃の3ヶ月分くらいあれば大丈夫?
いえいえ…

残念ながら他にも掛かる費用あるのです。

意外に皆さん掛かる費用をご存知なく、だいぶ少なめに見積もってしまう方もいます。

せっかく時間を掛けて物件を見て回って、気に入った物件があっても予算オーバーで諦める。

なんてことがあっては残念過ぎますよね。

それに、契約時に決して安くない金額を支払うのですから、おおよその金額がわからないというのも変ですよね。大まかにでも知っておいて損はないかと思います。

現役の宅建士が賃貸物件の契約金・初期費用の出し方を解説します。

初めて賃貸物件探しをするあなたの参考になれば幸いです。

尚、こちらは個人ブログです。

記事内容に一切営業トークはありませんのでご安心ください。

地域や慣習によってはこの記事の内容が該当しない可能性があります。
実際に賃貸物件探しをされる場合はしっかりと詳細内容や手続きの流れを確認するようにしましょう。

注意事項:入居申込みの上、審査完了後に確定するのが通常

この記事を読み進めていく前に、まずはご注意いただきたいことがあります。

賃貸物件の契約金・初期費用は、入居申し込み後の上、審査完了後に確定します。

例えば、契約金の内容として後に記事内で出てくる「保証会社の利用料」が代表例です。

申し込み時には保証会社利用の話がなくとも、審査を進めていくうちに大家さんや管理会社が「申し込み者の収入やお勤め先に少し不安があるので保証会社の利用がなければ契約できませんよ」と契約形態を指定する場合もあります。

その場合は保証料が追加される。といった具合です。
ですから「契約金・初期費用の見積もり」については、あくまで目安の数値となります。

敷金と礼金以外に掛かる費用を確認

賃貸物件 見積り

SUUMO(スーモ)、AT HOME(アットホーム)、LIFEL HOME’S(ライフルホームズ)などの賃貸物件検索サイトで賃貸物件探しをする方がほとんどですが、契約金に必要なものとして家賃や敷金礼金ばかりが見られがちです。

「その他の費用」については、家賃や敷金礼金と離れたところや小さい文字で表記されていたりすることもあり、仕方がないことではあります。

しかし、その他にも不動産会社へ支払う「仲介手数料」、入居中の事故に対しての保障「火災保険料」、前の入居者と同じ鍵とならないように入居前に鍵交換するための費用「鍵交換費用」などがあります。

契約金・初期費用として掛かるもの

契約金として掛かるもの
説明
敷金
契約時に預けて退去時にクリーニング費用などを差し引いて余った分が戻るもの。一切戻らない契約もあり。
礼金
契約時に大家さんに支払うお礼の金。
仲介手数料
不動産会社へ支払う手数料。不動産会社の収入源。
火災保険料
入居中の火災などで大家さんや他のの入居者に対しての保障
鍵交換費用
玄関の鍵交換費用。前の入居者と同じだとトラブルの不安があるため交換することが多い。
※敷金については簡単に説明しています。

契約金・初期費用として掛かる可能性のあるもの

掛かる場合があるもの
説明
保証会社利用料金
(初回保証料)
賃貸物件の契約条件に保証会社加入とある場合は必要。金額は物件、保証会社によってそれぞれ異なります。
害虫駆除・防除施工費用
入居前にゴキブリなどを駆除・予防する施工をするための費用。
不動産会社都合で「契約必須条件」としている場合がある。
抗菌作業
入居前に物件室内を抗菌施工するための費用。
不動産会社都合で「契約必須条件」としている場合がある。
24時間サポート料
入居中のトラブルの一時対応を行うサポート利用の為の費用。 不動産会社都合で「契約必須条件」としている場合がある。
書類発行手数料
(事務手数料)
なぜか仲介手数料とは別で手数料が発生する場合がある。
クリーニング費用
敷金ゼロ(なし)の物件の場合、退去時にかかるクリーニング費用という名目で預かることがある。

私自身、数多くの賃貸物件を仲介しましたが正直、「なぜ入居者がこの費用を払う必要があるの?」というものがあるのも事実。

しかし、こちらの記事は掛かる「契約金・初期費用の見積りの出し方」にスポットをあてていますので、それぞれの項目についての善し悪しについてはまたの機会にします。

敷金礼金ゼロ物件について
\記事を書いています/

契約金・初期費用の見積り例

賃貸物件契約金 見積り
実際に募集条件の物件で契約金・初期費用の概算を出してみました。

契約形態によっても異なりますので、それぞれ参考にしてみてください。

契約金・初期費用のシンプルなパターン

  • 契約形態『契約者+連帯保証人』
  • 10月1日契約開始
  • 家賃60,000円
  • 保証会社利用なし
費用
金額
1)
10月分家賃
60,000
2)
敷金
60,000
3)
礼金
60,000
4)
仲介手数料
64,800
5)
火災保険料(2年毎)
15,000
6)
鍵交換費用
15,000
合計
274,800
基本的に家賃の支払いは前払いとなることがほとんどですので、契約金の中に1か月分の家賃ga

含まれます。

また、もしお目当ての物件が、保証会社の利用料や24時間サポート料が契約条件として必須条件の場合、合計金額の274,000円にプラスした金額が、契約金・初期費用の概算となります。

契約開始予定日によっても契約金・初期費用の合計金額が変わる

これはけっこう見落としがちなところですが、契約開始予定日によっても契約金・初期費用の合計金額が変わります。

以下パターンをみてみましょう。

  • 契約形態『契約者+連帯保証人』
  • 10月15日契約開始
  • 家賃60,000円
  • 保証会社利用なし
費用
金額
1)
10月分家賃(日割り)
32,903
2)
11月分家賃
60,000
3)
敷金
60,000
4)
礼金
60,000
5)
仲介手数料
64,800
6)
火災保険料(2年毎)
15,000
7)
鍵交換費用
15,000
合計
307,703

10月15日から契約開始で算出する場合は、10月分の家賃(日割り)と11月分の両方が必要になることが多いです。

合計金額自体は増えていますが、先に払うか後に払うかの問題ですので損はしていませんのでご安心ください。

尚、手持ちのお金の問題で金額が大きくなると困る場合は、月頭からの契約開始のほうが額面上は小さくなります。

もちろん、物件によって融通が利く場合とそうでない場合がありますが、予備知識としてご参考まで。

契約金・初期費用だけで物件を選ばないように注意!

賃貸物件契約金 見積り優しい大家さんが善意で「学生さんや新社会人さんは生活大変だろうから~」など、敷金礼金をとらない場合がありますが…ごく稀です。

もちろん掛かるお金が少ないに越したことはありませんが、そこにばかり目が行ってしまってはいけません。

契約金・初期費用を安くしている物件もありますが、安いなら安いなりの事情があることがほとんどです。

あなたが大家さんの立場なら、わざわざ安く貸し出しますか?

安いからと住んでみたものの、やっぱり自分に合わないからまた引越し…となると、また次の物件の契約金が掛ってしまい本末転倒です。

「宅建士が解説!賃物件の契約金・初期費用を見積もってみよう」を物件探しの参考にしていただけると嬉しい限りです。

「あなたにとっての良い物件」が見つかることを願っています。

敷金礼金ゼロ物件について
\記事を書いています/
ABOUT ME
はまぶろ
横浜に住む”はまっこ”です。 街情報、旅行温泉情報、不動産知識、資産運用などを発信する雑記ブログ『はまぶろ』を運営しています。 実際に体験、学び、実践したことが、みなさんの日常に少しでも役に立てるようであればうれしい限りです。 <保有資格> ファイナンシャルプランニング技能士2級(国家資格)/宅地建物取引主任士(国家資格)/賃貸不動産経営管理士/住宅ローンアドバイザー/温泉ソムリエ